大会一週間前対策(2011年版)


最終 石垣島マラソン対策学習会


2011.1.16 伴ネットやいま

最後の一週間、調整力がすべて
 マラソンの成績は、持って生まれた素質や年齢などの「基礎体力」、および練習を効率的に積み重ねる「科学的努力」という二つの力でほぼ決まります。そしてこの二つの力が有効に活用できるか否かは、すべて第3のパワー「調整力」にかかっています。これから石垣島マラソン本番までに残された時間は、レースをベストコンディションで迎えることができるよう、頭を使い、心をコントロールしましょう。

 

★1週間前からの調整
鉄則:慣れないことはしない。
 調整案を示します。それぞれの都合にあわせてアレンジしてください。慣れないことはしない。
16日(日) 10kmペース走。
17日(月) スロージョグ30分。ストレッチを長めに。筋トレ、水泳などはベター。
18日(火) 気持ちよく快調に走れる程度のジョギング30分。ストレッチを長めに。
19日(水) 5kmペース走。体調確認。
20日(木) スロージョグ30分。ストレッチを長めに。軽い筋トレ。
21日(金) 完全休養。散歩やストレッチ。
22日(土) スロージョグ10~20分。ストレッチを長めに。
 食事は、19日(水)までは日常通り、木曜~土曜は炭水化物(米、麺類、パスタなど)を多めに、おかずは品数を減らさず量を減らします。外食は、「八重山そば定食」にオレンジ100%ジュースなどのビタミンCを加えれば、まさにマラソン定食です。ビタミンCはエネルギーとなるグリコーゲン合成を加速します。また、ビタミンCは風邪予防にも有効です。

 

★レースウェア
天気をよむ力も調整力の一つ
1 晴天時 晴天で暑くなりそうであれば、ランパン、ランシャツに白のメッシュの帽子で十分です。汗かきさんは、リストバンドで汗を拭く手もあります。
2 降雨時・寒風時 強い北風が吹き、雨混じりになるとかなり体温を奪われます。冷えやすいヒザ、ヒジ、肩などの関節部や腹部にオリーブ油(食用で可)を塗り保温します。ランパンの下にタイツをはいて保温するのもよいでしょう。
 透明なビニール袋などに頭と両腕の穴を開け、必要に応じて脱着する対策もおなじみになりました。着ないときは細くまるめて腰にまわし、両端をパンツに挟むとじゃまになりません。
 また、顔の雨よけにつばの長い帽子が必要です。なお、手袋は上着一枚分の保温効果があるといわれています。暑くなればはずしてランパンにはさみます。軍手は汗を吸わないため、甲の部分にタオル地を縫い付けておくと顔の汗拭きとして便利です。
3 ゼッケン ゼッケンは心肺の冷却、腹部の保温のため腹部につけます。ゼッケンがポケット状になるよう、袋状に縫い着けるとたいへん便利です。この中に、ペース配分表、ビタミンC錠剤、カロリーメイトなどを入れます。ドラエモンのポケットのイメージ。ゼッケンポケット上部に、ホックやマジックテープを縫い付けておくと安心。

 

★レース前日の睡眠
眠れなくても完走できる
 レース前日は興奮して眠れない人もいます。眠れないからといって、夜中からゴソゴソとテレビを見たり、動き回るなどのゴキブリごっこは禁物。眠れなくても体を横にして休んでおけば、レースにはほとんど影響はありません。じっと我慢の子。

★レース直前の食事
炭水化物を多めに、おかずは最小限
 繊維質が多く、おならが発生しやすいイモ類、野菜、豆などは前夜から控えめにするのが無難です。繊維質が翌朝の排便を促進するか、レース本番まで残って腹痛を引き起こす原因になるか、各自、自分のお腹と相談してください。
 当日の朝食は、スタート3時間前までには済ませましょう。副食は最小限にします。ハム、ベーコン、ゆで卵、魚などは食べないほうがよいです。朝食の無難なお勧めメニューは次のとおり。ご飯2杯+豆腐のみそ汁(モチ入りはベスト)+油みそ、またはのりの佃煮+オレンジ100%ジュース。ご飯2杯が無理な方は、1杯でとどめ、レース前にカロリー補給ドリンクなどのサプリメントを摂りましょう。

 

★当日のスケジュール
ゆとりのある行動を
 石垣島マラソンは、スタート前に開会式があります。また、去年からスタート地点が南口に変更され、移動に数分時間がかかります。会場では、ゆとりのある行動パターンが望まれます。
5:00 起床。洗面後、軽い散歩。
5:45 朝食。時間をかけご飯をよくかんで。
7:30 集合。
7:40 ストレッチ
7:55 ミーティング、着替え、トイレ
    個別にウォーミングアップ
8:35 スタート地点へ移動
8:45 スタート地点で開会式
9:00 スタート
ゴール後 個別にストレッチ、結果報告。
18:00 第4回全国伴走仲間交流集会in石垣

 

★給水・栄養補給
のどが渇く前に少しずつ
グリコーゲンをケチって脂肪を燃やせ
 水分は、のどが乾く前にこまめに少しずつ取るのが鉄則です。一度のどが渇ききってしまうといくら飲んでも渇きが止まらなくなることもあります。公的給水所のほかに、私設エイドもいくらかありますので活用を。走る前にも水分を補給しておきます。ウェアに水がかかると冷えるし、シューズが濡れるとマメができやすくなるので注意しましょう。
 なお、友人にドリンク差し入れをお願いする時は、早くからの砂糖入りドリンクは禁物。カロリー源としての体脂肪の使用が抑えられ、グリコーゲンの消費が速くなり、スタミナ切れが早まります。一方、果糖は問題ありません。オレンジ100%ジュースはカロリーが高いうえにビタミンCが体脂肪の使用を促進するのできわめて有効です。
 スタミナが切れそうになったら、一転して甘いものを積極的に取りましょう。ただし、コーラなどの炭酸飲料は、腹が張って苦しくなるので飲まないほうが無難です。

 

★レースペース
冷静なペース配分を
 レースペース配分表(フルハーフ)をサランラップなどで巻いて防水し、前述のゼッケンポケットに入れます。スタート時にレースペースを守って走ると、例外なくどんどん抜かれていきます。これは、多くのランナーが自分を見失ってオーバーペースになっているからです。笑って抜かれましょう。

 

★その他
 足の爪は3~4日前には切っておきましょう。伸びたままだと黒爪の原因になります。また、当日あわてて切って深ヅメになると悲劇です。
レース出発前の体の保温は、クリーニングのビニール袋などを利用するのもよい方法です。
レースに持っていくものは前日準備しておきましょう。 
レース後は、良質のたんぱく質を多めに摂り、体の回復を促進しましょう。